ブログ

ついにこの日が来てしまいました・・・

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

最近枝豆を毎日のように食べ、植える時期をずらせば良かったと来年への課題を残した林です。 

にしても無肥料、無農薬でもしっかり育つもんですね〜

今までの常識を一つずつ疑っていくことが必要だな〜って感じています。


さて、最近北海道にめちゃくちゃ興味を持っている私。

先日読んだ本がとても印象的だったんですよね。

「ヒグマが育てる森」と言う本。

熊に魅了された女性が描かれた本です。


熊というと最近はいいイメージがありません。

やたらとニュースでも騒がれています。

熊は危ない生き物だから駆除したほうがいい、っていう声も大きいと思います。


熊について色々な本を選んでいると、ある本に辿り着いたんですよね。

「狩猟」の本に。

それを読み進めていると命と向き合うことの壮絶さがひしひしと伝わってくるんです。

とても刺激があります。

そしてそういう本を読んでいると、今度はYoutubeなんかでもそういう動画を見てしまうんです。

いかに気がつかれずに鹿に近づき銃で仕留めるか。

罠にかけた猪や鹿を捉えて殺す映像。

そして生死をかけて熊を獲りにいく姿。

生き物を仕留める、っていうのはとても勇気がいることだと思いますし、とても尊いことなのかもしれません。


さらには屠畜場の映像なんかも見ました。

屠畜場は大学の時に行ったことはあります。

でもその当時と今とは感じるものが違うので、今改めて見ると、あそこでも命のやり取りが行われているんだなと感じました。


で、思ったんです。

「俺、肉食べなくてもいいかもしれない」


昨日ふと思ってしまったんです。

あの命のやり取りを俺はやろうと思えないんです。

何も悪くない鹿を撃つこともおそらくできない。

農作物を荒らしている猪なんかも、人間にとっては都合が悪いですが、それを殺してしまえなんて思えない。

熊に至っては難しい問題がありますが、個人的には人間に危害を加えた熊は仕方がないと思っています。

跡は人間に危害を加えるであろう、街の付近に繰り出してしまう熊。

でもわざわざ山に入ってクマを撃つ、っていうのは自分にはちょっと理解ができなかった。


逆の立場なら・・・って考えたらとてつもない虚しさしか残らないんです。

熊の本に書いてありました。

熊の食べ物がどんどんなくなっていると。


人間が杉や檜を植え過ぎてしまったせいで、熊のご飯となる木の実をつけるような広葉樹が生えなくなり、また日光が地面まで届きにくくなったせいで地面付近の植物も育たなくなった。

そして熊の生息地がどんどん開発され行き場がなくなっていく。

さらに狼のいなくなってしまった日本では、鹿の天敵はいないみたいです。

それで増えすぎた鹿に草を食べられてしょうがなく人里に降りてきてしまう熊。


これは鹿にも猪にも共通することだと思います。

それを一概に「悪い」って決めつけて駆除するっていうのが、なんか違和感がある。

そもそも「駆除」って言葉が失礼なんだと思うんです。

じゃあどうするのか?っていうのは今のところ全くわからない。

だってここ数週間で得た知見そして意見ですから。


でもそこで思ってしまったのは「動物を撃って殺し、その肉を食べる」っていう行為がなんか俺には難しいんですよね。


そもそもそれができないようなら自分には肉が必要ないのかもしれないな、とも思ったんです。


以前ラットかマウスの実験の結果を見た時に衝撃を覚えたことがあります。

肉食をさせたマウスは共食いを始める。

こういうのを読んだんです。


これは人間にも当てはまるのかもしれないな、と思いました。

実際にある方は肉を食べないときは心がおとなしかった、とも聞いたことがあります。


とっても難しい問題ですよね。

肉は美味しいし食べてもいいと思います。

でもその裏には死んでいった動物がいるってことです。

人間は動物に殺されることはほとんどありません。

こんなにひ弱な生き物にも関わらず、武器を手に入れることができたので動物よりも勝る力を持っています。

だから動物を殺して食べることができるわけですが、そこの意識が現代の私たちには結構欠落していると思うんですよね。

目の前のお肉を食べるとき、その動物がどうやって生きていて、どうやって死んでいったのか。

そしてどうやって捌かれていったのか。

そこをリアルに感じるからこそ「いただきます」ができるんだと思います。

逆にそれを自分自身で、自分で動物を捕らえて捌いて、っていうのができないんであれば、もしかしたら食べる必要がないのかもしれないな、って感じました。

だって動物って自分が捉えられない獲物は食べられませんからね。

誰かが捉えた獲物を横取りすることはあるかもしれませんが、基本的には自分で食料は取ってきます。


野生動物の問題ってとっても難しいですよね。


でも誰だって殺したいと思わないはず。

だったらそういう道を選んで考えていくのも必要だと思いました。


できることを一歩ずつですね。

この本も面白そう👍

あっ、ポッドキャスト更新したので、こちらも聞いてみてください🤲
https://spotifyanchor-web.app.link/e/FDOBLh1y8Kb


では🤗

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、静岡と東京を中心に往診をしております。

おすすめの記事
こんな記事も読まれています
記事URLをコピーしました