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オオカミみゅーじあむ in 熊野の森

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

熊のことが氣になりすぎて、熊がプリントされたTシャツを着て熊野に来てしまった林です。

そう、熊野本宮大社のある、あの熊野です。

熊野本宮大社といえばカラス。

サッカー日本代表でお馴染みの足が3本ある八咫烏です。


そんな熊野、実は訪れるのは二回目。

一昨年ぐらいに一度、白浜から伊勢へ抜ける道にあったから、という理由だけで訪れたことがあったのですが、今回はとある目的があってやってきました🤲


それがこちら!!

そう、みなさんお馴染みの「オオカミみゅーじあむ」!!


ん??

知らないって??


じゃあ知ってくださいw


まぁ簡単に言いますと、日本にオオカミを復活させよう!!っていう取り組みを行なっているところです。

そのミュージアムが熊野に今年できたっていう情報を、情報通の私は手に入れたので、はるばるやってきたわけですよ。


日本からオオカミがいなくなって100年以上が経つらしいです。

明治にオオカミは絶滅しました。

まぁ感染症だとかの理由もあるかもしれませんが、おそらく人間が殺しすぎたんでしょう。

近年絶滅した生き物の多くは、人間の手によって絶滅していると思われます。

直接、関節の違いはあるでしょうが、人間が関与すると、どうも生物界は壊れてしまうような氣がするんです。


オオカミが絶滅しても別に自分には関係ないと思っていますか??

そう、日本中のほとんどの方がそう思っているはずです。

最近では「クマなんていなくていい」みたいな論調もあります。

一方で増えすぎた鹿を狩ることに対して「かわいそう」みたいな論調もあります。


これはすっごく難しい話だと思うんですが、多分オオカミがいなくても今の我々に直接的な影響ってあんまりないです。

影響がある方といえば、シカやサルに農作物を食べられたりイタズラされている方々。

おそらくそれぐらいです。

都会に住んでいる人間がほとんどのこの国にとって、それは人口の0.1%もいないと思います。


クマもそう。

クマに関していうと、クマが直接的に何か人間にしてくれているかというと、それはほとんどないと思います。

だから、人間っていうものは「人間の害となり得る動物はいなくてもいい」と言った論調になるんですよね。


でも果たしてそうでしょうか??


オオカミがいなくなって100年以上、その間にシカはめちゃくちゃ増えています。

シカにとってこの国は天敵がいません。

ヒグマもシカを狩ることはあるみたいですが、あくまでも彼らの主食は植物です。

肉食の捕食者が今いないんです。

シカだけじゃない。

サルやイノシシなんかも天敵がいませんし、クマもいないんです。

その結果どうなっていますか??

人間がオオカミを殺し、人間が森を壊し、人間が森に杉をいっぱい植えて森の多様性を無くした結果、シカやサル、イノシシ、そしてクマなどが増え、作物を荒らすどころではなく人間の命の危険も危ぶまれることもある。

そしてシカに関していうと、増えすぎて餌が必要となるあまりに、森林の多様性の破壊にもつながっている。


それは我々の知らないところで起きているので、ほとんどの日本人にとってどうでもいいことかもしれませんが、そんな国に我々は住んでいるんです。

言ってしまえば、シロアリにどんどん柱を食われている、見かけは立派なお屋敷に住んでいるようなもの。

今困っていないから、見かけ上は問題ないように見えるからと言って住み続けていますが、自然の多様性が減るということは気候もおかしくなるかもしれないですし、動物の異常発生にもつながったりします。


そんなとき、今の考えでは「シカが増えたなら殺してしまえばいい」「クマなんて危ないから殺してしまえばいい」みたいな感じになります。

でもなぜそういう動物が増えたかというと、人間があるべき姿を壊していったからで、そこを考えずに増えたものを殺して減らせばいいというのは、対症療法にも程があり、何にも解決しないと思っているんです。


今の医療で言うと、食べ物が悪くて腸内細菌が荒れて悪玉菌が増えたから、その悪玉菌を殺す抗生剤を処方するようなもの。

そうすると一時的にはいいかもしれないですが、今度はその抗生剤の効かない菌が増えていくんです。

イタチごっこです。


そうじゃなく、なぜその腸内細菌が乱れてしまったのか?

そこに注目しないと、本当の意味での治療にならないんです。


食事が悪いなら、食事をなるべく自然なものにした方がいいでしょうし、薬の使い過ぎだったらまず薬を減らす。


他にも色々な方法があると思います。


自然界も同じで、ある動物が増えてしまった原因は何かを突き止めて、それを改善していかなければあんまり意味がない。


そう言う点でオオカミの復活を掲げているんですよね。


っと、そうはいっても肉食のオオカミって怖い、って言うのが本音ですよね。


って言うことに対して、考えているのがこの協会であり、このみゅーじあむなんでhそうね。


もし興味がある方がいたらいろんな本が出ていますので、ぜひ読んでみてください🙋‍♂️


別にオオカミ導入に賛成じゃなくてもいい。

私も正直よくわからないです。

でもわからないならちょっと調べてみてもいいと思うんです。


昔から日本においてオオカミは守神的な存在です。

野生動物から畑を守ってくれていたという言い伝えもあったりします。


まずは知るところからですね〜

では🤗

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  1. ちょんはく

    共感いたします。
    地球上を、人間が支配して地球の全てが、怒っているのでは?と、感じています。
    人間は、愚かで物の取り合いから戦をします。
    強欲の塊がなせる業です。もちろん、私も含めて愚かだとおもいます。動物達は、生きるのに必要な物しか頂きませんし、欲しがりません。
    人間を間引くのは、病気と戦争だと感じています。歳を取るにつれ、そう、思ってしまいます。小さな事でも、何かをしなければと痛感しています。

    • ときわのもり動物病院

      コメントありがとうございます!

      最近はリラックスして自然の中にいると、色々と自然が教えてくれるような気がしています。

執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、東京・神奈川・埼玉・静岡で往診しています。

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