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手作りという選択肢

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

鎖骨骨折生活何日目?

昨日知り合いが骨折したと聞き、自分の周りではインフルよりも骨折の方が流行っているという奇妙な状況を迎えている林です。

この1ヶ月で3人、しかもその人たちと来週新年会。

荒れそうw


さて、今日こそは手作り食について。

と言っても手作りに関して決まりはありませんし、何がいいのかも正直わかりません。

色んな本に色んなことが書いてありますが、正解はその子それぞれなのであくまで参考程度に考えて、いろいろ試して合った量や内容を見ていってください。


まず内容に関して。

私はよく「自然界だったらどんなものを食べているのか?」を考えてください、ってお伝えしています。

犬や猫が自然だったら何を食べているのか?

ちなみに魚が好きな猫って日本の猫だけって聞いたことがあります。

日本は海に囲まれています、

なので海辺の人は魚を食べることも多く、おこぼれも多かったのかもしれません。

猫は一般的に水が少なくても生きていけるし、砂漠でも生きている猫もいるって聞いたことがあります。

海が豊富にある状況っていう方が猫にとっては珍しいんでしょうね。

一方ライオンやトラなどの猫科の動物は基本的に肉食です。

このように育った環境によっても食事は異なってきます。

じゃあ野生の猫だったり犬、と言っても想像できないかもなんでタヌキやハクビシンは何を食べているのか??

牛や豚、マグロなんかを食べているでしょうか??

それとも小麦やとうもろこし、大豆なんかを食べているでしょうか??

多分食べていないんです。

猫に関しては肉食ですのでヘビやネズミなんかを捕まえて食べています。

虫も食べるでしょう。

でも草も食べますよね。


犬科のタヌキやハクビシンはどうでしょう??

犬科の動物っていうのは肉が好きな雑食です。

雑食というとなんか何でもかんでも食べるっていうイメージですが、我々人間も雑食、いわゆる生きていくためになんでも消化できるってことです。

クマなんかもそうみたいです。


先日たぬきの生態の本を読みました。

そしたらたぬきの食生活は季節によって違うみたいで、あるから秋に関しては草や木の実が多いみたいです。

特に秋には木のみが豊富ですし、冬に向けて糖分を蓄える意味でもよく食べているとのことで、体重も1.5倍ぐらいに増えるんですって

冬は草も木の実もなくなります。

そうすると食べるものがないので身体の蓄えを使いながらネズミや昆虫なんかを食べます。

なぜ冬以外の季節にネズミなどの動物を食べないかっていうと、動物ってすばしっこくてなかなか捕まえるのが難しいから、と推測されています。

本当は肉が食べたい、でも野生動物も食べられたくないので必死です。

昆虫は捕まえやすいですが、お腹は膨れません。

よくミミズが干からびて落ちていますが、それって犬たちめっちゃ好きですよね?

でもミミズでお腹いっぱいまで食べるってなかなかですよ。

動物って栄養はあるけど捕獲の問題だったり大きさの問題だったりがあるんで、普段はあんまり食べていないみたいです。

それに引き換え草や木の実はそこにありますので、苦労せず食べることができます。

でも自然環境によっては不作の年もあるので、そう言った場合は動物を食べたりもする、って感じです。

そして考えてみて欲しいのが、犬科のこのような動物たちや猫たちが食べる動物の大きさです。

たぬきは犬で言うとダックスやジャックラッセルぐらいでしょうか?

それぐらいの動物が何を食べるか?

牛や豚、羊なんかを食べるのかどうか?

また猫がたとえば魚を捕まえたり盗んだりするとき、マグロやカツオなんかを食べるのかどうか?

もちろんたまにはいいと思います。

今までも人間と暮らしてきた動物たちですので、人間が食べているものを分けてもらったり、食べ残しを食べたりしてきたでしょう。

でも自分で捕まえるとしたら動物であればネズミや小鳥サイズが妥当だと思います。

犬科のオオカミは群れで大きな獲物を捕まえることもありますし、日本犬はイノシシやシカなんかも捕まえていたかもしれません。

でもそう言うのってよく採れるものじゃないと思うんですよね。 

だから食材を選ぶときは「自分で捕まえられるかどうか」を考えて、って言っています。

そう言った食材をベースにして、たまに他のものも加える、ぐらい始めてみてもいいと思います。

ただこれも正解がないのでやってみてどうか、って感じですよね。


そしてあげる割合ですが、以前習ったものだと

肉・魚 :1

野菜  :1

炭水化物:1

犬はこれをベースにすると言われました。

確かに野生のタヌキも年間を通すと動物:植物が3:7ぐらいらしいです。

ただこれもその子によって違います。

活動量が多い子であればタンパク質を増やしてもいいと思います。


そして難しいのが量ですね。

これも習ったものだと「頭に帽子を被せてみて、その帽子に入るぐらいの量」と言われたことがあります。

まあ大体頭の大きさってことですよね。

それでやって体重が減ったら増やせばいいし、増えたら減らせばいいんです。


ドライフードから手作りにすると、今までと環境が一気に変わるので何かしらの変化は出ます。

でもそれっておそらくいい変化です。

少しうんちが緩くなっても水分が増えているのである意味当然。

しばらくしたら落ち着いてきます。

でももしずっと緩いようであればその食材があっていないと言うことです。


あっ、書き忘れましたが、一応食材は火を通した方がいいと思います。

レタスやキャベツなんかは生でもいいと思いますし、お刺身もたまにはいいと思います。
また生食用のお肉は生でもいいと思いますが、最初は少し火を通して慣れさせていった方がいいと思います。

生食がいい、ってことで市販の鶏肉を生であげている人もたまにいますが、あれは生で食べるように加工していませんし、そもそも絞めたてでもないです。

おそらくドライフードに慣れ、人間の環境に慣れてしまった動物たちは生のお肉を消化する能力って落ちていると思うんです。

どちらかと言うと動物というか人間に近いと思うので、もし生食に挑戦するのであればそれ用の食材を買い、リハビリだと思って少しずつ慣らしてあげてください。


と、簡単に書きましたが、またそのうち詳しく書いていこうと思っています。

大切なのは「知ることよりやること」

百聞は一見に如かず、百見は一体験に如かずです。

まずはトッピングから始めてみてくださいね👍

その場合は減らすドライフードの量を決めて、それをある程度ふやかしてみてください。

その量ぐらいをトッピングしてあげて体調と体重を見てあげて、量を決めてみてくださいね〜


では🤗

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  1. ねねこ

    とても参考になりました。
    猫に鶏もも肉のゆでたのをあげたら、ペロリと食べました^ ^鹿肉より、好きみたいです。レパートリーに入れました。ゆるゆるやっていきます。

    • ときわのもり動物病院

      ゆるゆるが大事ですよ。
      食事を頑張って作ったら、生き物として終わりな感じが最近していますw
      何事にも余裕を持ってですよね。

執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、東京・神奈川・埼玉・静岡で往診しています。

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