ブログ

メリクリ〜そして皮膚のお話

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

そしてメリークリスマス😁


鎖骨骨折生活8日目。

初めてお風呂で骨折部分まで浸かった結果、指先まで血が巡っていくのを感じた林です。

骨折して1週間、ずっと右手を下げているので完全に血流が滞っていましたねw

一気に血流が良くなって流れた結果、その後手がパンパンになって指先が浮腫みました😅


骨折って体全体に影響が出てるんですね〜


犬の骨折は固定をするから足先が浮腫むのかな〜って思ってましたが、固定していなくても動かさないと結構浮腫む、っていう発見をいたしました🙋‍♂️


さて、今日は久しぶり?というかこのブログで初めて医療についてのブログです👍

昨日1件皮膚にアレルギーが出ている犬の診察を行ったんですよね。

フレンチブルドッグ、皮膚が悪くなりやすいと言われている犬種です。


昨日の子も1歳ぐらいから皮膚が悪く、病院で抗生剤や抗真菌剤、ステロイドなどをその都度もらっていたとのこと。

そして飲んでいる時はいいんですが、またしばらくすると繰り返す、っていう状態だったみたいです。


昨日は2度目の診察。


前回の診察では、
・アレルギーは身体の中に溜まった老廃物を皮膚から出している。
・腸内環境を整えていくことで、免疫が整う。
・なるべく手作りのご飯を混ぜていくことで、自然な状態に近づけていく。

という話をしていました。


前回の診察から3ヶ月半と少し空いてしまったのでどうかな〜と思っていましたが、ご飯は毎日手作りを混ぜて、ドライフードも穀物の少ない外国のものに変更。

玄米酵素も使って腸内環境の改善に努めてくれていました。


その結果・・・

お腹や背中、足なんかの皮膚は綺麗になっていましたが顔周りはまだ痒みが残ったまま。

元々耳なんかは悪く薬を使っていたので、やっぱり長くかかりそうな感じでした。


そして皮膚以外に気になる点として
「食欲はすっごくあるけど便の量が多くて少し痩せた」
みたいなんです。

今の獣医業界(と言ってもここ2年ぐらいはほとんど雑誌も読んでいないので、今もそうなのかわかりませんが・・・)では下痢や元気が落ちてこないと全然話題に登らないんですが、

小腸
の調子が良くないと体重が増えないんですよね。

犬猫が下痢をすると大体は糞便検査をして、整腸剤や時には抗生剤が出されます。

でもこれらっていうのは大腸炎の治療なんですよね。

繊維質の多い食事に切り替えたり、っていうのもそう。

基本的に腸=大腸を指していることが多いんです。

小腸って見逃されがちなんですよね。

でも栄養を吸収しているのって小腸なんですよ。


身体を作る、っていう意味で大切なのはむしろ「小腸」かもしれないんです。


ではなぜ小腸が疲れてしまうのか??

その一つの答えになるかはわかりませんが、あるキーワードがあります。

「副腎疲労」

???

聞いたことありますか?

おそらく9割以上の方は聞いたことがないと思います。

副腎疲労とはその名の通り副腎という臓器が疲れてしまった状態ですね。

副腎って何をしているのか?

副腎って内分泌器官なんですよね。

様々な生きていく上で欠かせないホルモンを作っている臓器です。

副腎は左右の腎臓の上側に1つずつある臓器で、大豆ぐらいのサイズしかない小さな臓器なんですよね(犬の場合)

そんな小さな臓器ですが
・ストレスや炎症に負けないようにするホルモン
・身体のミネラルバランスを調整するホルモン
・性ホルモン

なんかを出しているんです。

犬だと
副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
副腎皮質機能低下症(アジソン病)

なんかが有名でしょうか?


そんな生命に欠かせない副腎が現代人は疲れているんですよね。

そして犬猫に関しても教科書なんかには載っていませんが、絶対に疲れていると思うんですよね。

以下は人間の副腎疲労になる原因の一例です。
・乱れた食生活
・生活習慣の乱れや環境の変化
・様々なストレス(気候、気温なども含めて)
・薬や化学物質
・様々な炎症や疾患
・腸内環境の乱れ

他にも色々あると思います。

要は「身体にとって負担になるもの」は副腎疲労の原因になりうるってこと。


ちょっと長くなってきたので続きは次回。

気になる方は調べてみてください🤗

ちなみに副腎疲労はアメリカだと「疾患のベースにあるもの」っていう認識だと本に書いてありました。

つまりいくら出ている症状だけにアプローチをしていても、副腎疲労のことも含めて考えないと良くならないってこと。

というかむしろ出ている症状に対して様々な検査をして薬を飲んでいく行為は、副腎の疲労を強め、より身体にダメージを与えてしまうかもしれません。


続きは次回👍


では🤗

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、静岡と東京を中心に往診をしております。

おすすめの記事
こんな記事も読まれています
記事URLをコピーしました