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薬の効果?副作用??

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

昨日はめっちゃ暖かく春みたいな気候でしたが、今日は一気に冬になってしまいましたね〜

こんな日は暖房ガンガンに入れて熱燗を飲んで早く寝るに限ります👍



さて、今日は薬についてですね。

薬ってよく病院で処方されると思いますし、飼い主さんの中にも血圧の薬とか胃薬とか、よく飲んでいる方も多いと思いましう。


薬を飲む時に気になってくるのが「副作用」の問題。

どんな薬にも必ず副作用があります。

必ずです。

「このお薬には副作用がないので」って言われたらそれは嘘だと思っています。

昔の「生薬」などの食=薬の時代はそうだったかもしれませんが、今の一般的に使われている薬は副作用があります。


みなさんは薬の「効果」と「副作用」について考えたことがありますか??


「このお薬は効果は抜群ですが、その分副作用も多くて・・・」
「このお薬は効果はありますし、副作用も少ないんですよ・・・」
「このお薬は副作用がほとんどないからずっと飲んでいても大丈夫・・・」

こんなことを聞いたことがある方もいらっしゃると思います。

そもそも「効果」と「副作用」とは何か?


ここであえて伝えたいんですよね。

薬には効果も副作用もなく、あるのはその薬の「作用」だけ

と。


???


って感じですか😅


どんな薬も身体の中に入るとある働きをしています。

薬は化学物質。

化学を用いて身体の中でこうやって動くように、って設計されているのが今の薬です。

「あ〜すれば、こうなる」世界ですね。


それに対して生薬を使った漢方や食べ物なんかは全てが科学でわかっておらず、一つ一つのものが併さって様々な効果をもたらせます。

今回話している薬は前者、つまり我々が病院に行って普通に処方される薬、特に動物病院で用いられている薬の話です。


薬が身体の中に入ると何かの反応を起こします。

これを「作用」と言います。

その中で・・・

・人間にとって都合のいいもの=効果
・人間にとって不都合なもの =副作用(副反応)

と言っているだけなんだと思います。

例えばステロイド。

ステロイドは身体の炎症を止めます。

結構強烈に止めるので、例えばアレルギーがあるときに塗り薬を塗ったりすると、すぐに良くなりますよね?

またリウマチや貧血なんかの自己免疫性疾患(膠原病)なんかは、身体の炎症が激しくなった結果起きるもので、これらにもステロイドはよく効きます。

とっても便利だし重宝する薬なんです。

でもみなさんステロイドって聞くと、こんな反応をされます

「ステロイドって怖い薬なんでしょ?」
「副作用が心配」

そうなんです。

ステロイドには様々な副作用があります。

・お水をよく飲みおしっこが増える
・食欲が増す
・肝臓や腎臓の数値を上げる
・筋肉が落ちる
・免疫を下げるので、膀胱炎や皮膚炎などの感染症を引き起こしやすくなる

そのほかにもステロイドの添付文書には様々なことが書いてあります。

だからみんな嫌いなんですよね。

ステロイドって聞くと怖くなってしまう。


でも「薬には効果も副作用もなく、あるのはその薬の作用だけ」って考えるとどうでしょうか?

ステロイドにあるのもその薬の作用だけで、効果や副作用を勝手に決めているのは人間なんだと。

そう考えると効果が大きければその分副作用も大きいってなんだか納得できませんか?

こんな感じ。

ステロイドは効果がよくある、その分副作用も広く出てしまう、ってことです。


じゃあ逆に副作用の少ない薬、ってどんな感じですか?

そう、効果も少ないんだと思うんですよね。

効果がすっごくあって副作用はほとんどない、なんて薬はないんですよ。

だからステロイドなんかは長期的に飲むと良くない、って言われるんです。


では「この薬は副作用が少ないから、ずっと飲んでいても大丈夫」っていう薬って?

そう、その薬、副作用が少な言ってことは作用自体の幅も狭いってことだから、効果もおそらく少ないんですよ。

これは長期的に飲む、っていう発想ならいいのかもしれませんが、薬としては大問題ですよ。

だって効果が少ないんだから。


薬には必ずリスクが伴います。

「薬のリスク」って昔はよく言われましたが、最近はめっきり聞かなくなりましたよね。


リスクを上回るメリットがなければ使わない方がいいんです。


効果が少ない薬っていうのは症状を抑える力も少ないです。

ということは飲まなくてもあまり変わらない可能性もある。

でも少しずつではありますが身体には確実に影響を及ぼしていく。


例えば人間の血圧の薬なんかはその是非が問われていますが、血圧が下がると当然ですが血流は悪くなります。

ホースをつまむ(血圧が高い)と遠くまで飛びますが、緩める(血圧が低い)と遠くまで飛びません。

血管も同様だと思うんですよね。

血圧を上げれば末端まで血液が行きやすくなるし、下げれば行きにくくなる。

ってことは血圧を下げると、様々な臓器に血液が十分に行かなくなる可能性があるってこと。

そうなると

・筋肉が動きにくい
・手足が冷える
・消化管が動きにくい
・ボケる

なんて可能性が出てくるっていうことも言われています。


薬っていつだってそういうリスクが伴うものなんです。


身体を治していくのはいつだって自分自身です

医療はその助けをするだけ。

飲んで効いている、って思ったらその薬は合っているんだと思いますし、飲んでも何も感じないのであればそれはやめてもいいんだと思います。

ただどんな薬でも漠然と飲み続けると必ず副作用でいろんな症状が出てきます。

そしてそれをまた薬で抑えていくと・・・キリがなくなってしまいます。


薬はあくまでもお手伝い。

食事や生活面での改善が薬を減らす一歩につながります👍


では🤗

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執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、東京・神奈川・埼玉・静岡で往診しています。

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