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目の前の存在と向き合う

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

字がうまく書けるようになりたい林です。

昨日「大人と言ったら筆ペンでしょ」ってことで文房具屋に行ったら、七夕の短冊に「字がうまく書けるようになりたい!」っていうお願いを多数見つけて、人間の永遠のテーマなんだろうな、って実感いたしました。

だから「書」に道があるんですよね。


さて、字を書く、もそうですが、我々って目の前のものやこと、そして動物や人間に対して全く集中していない日々を送っていませんか?

いや、少なくても私がそうだって最近改めて気がついてきたもんでw

#だもんで、〜なもんでって静岡弁らしい


筆ペンでもいいですしボールペンでもいいですし、なんでもいいんですが、文字を書く時って全然集中して書いていないですよね。

その証拠に、字が下手くそですw

集中すればそれだけである程度字はうまく書ける、そう最近感じています。


これは全てに言えること。

人間「今行っていること」に100%の集中を注いでいる方ってあんまりいないと思うんですよね。

もちろん一瞬はあると思いますが、常にそれを行うってめちゃくちゃ難しいです。

身体は間違いなくここにあるのに、頭の中では過去のことだったりとか未来のことだったりを考えていませんか?

そしてそれらって大体がネガティブでイライラだったり不安の種だったりします。


不思議と何かにワクワクしている時って目の前のことにも集中できるんですよね。

でも心配事があるとそれがうまくできない。


スマホを見ながら人と話したりしている時なんてその典型です。

心ここに在らず。


これは飼っている動物に対しても同様だと思うんですよね。


動物と向き合う。

これはできるようで基本的に全くできていないです。

ほとんどの方ができていないです。


その証拠に「動物たちは何を考えているのかわからない」って思う方多いですよね。


でも世の中には動物の言わんとしていることがわかる人もいるらしいです。

先日の養老先生の講演会でも、そういう方の話をされていましたが、何もそれは特別な能力を生まれ持って備えていたわけではない人の話ばかりでした。


犬猫に何かが起きた時、皆さんはどうしていますか?

何かに怯えていませんか?

何か不安を感じていませんか?


例えば皮膚を痒がって、そこに赤い点があったとします。

眼の前にある光景はたったそれだけ。

これは文字にすると「それだけ」です。


でも皆さんの中にはこう思う方もいるはずです。

・何かのアレルギーかな?
・虫にでも刺されたのかな?
・こんなに綺麗にしているになんで?
・何が合わないのかな?
・これは放っておいていいのかな?放っておいたらどんどん悪くならないかな?
・よくわからないからネットで調べてみよう
・アレルギーかもしれないけど違う病気かもしれないから病院に行こう
・薬を出されたけどこれは飲み続けていいのかな・・・


不安が止まりません。

あるのはただ皮膚を痒がり、そこが赤くなっていた。

こんなもの自分自身にはよく起こることで、そんなの気にしている人は少ないと思います。

でも動物だとそれができない。


なぜか?


動物に対して向き合う時間が少ないからだと思うんです。

動物に対してよりも自分自身に意識が向きすぎているんですよね。

動物が不安に感じているってことはこの時点ではおそらく皆無に等しいですが、人間はめっちゃ不安になっている。

まぁ悪くはないと思いますが、人間の不安っていうものはそこで止まらないんですよね。

そして動物よりもスマホを見るようになり、どんどん目の前で起きていることが見えなくなるんです。


以前、田坂広志さんという方の講演でこんな事を聞きました。

「人間が困難に直面した時、それ自体がハードルが高いわではなく、静態できなくなる」

つまり正しく物事をありのまま見られなくなり、勝手な妄想を膨らませてしまうから物事が困難になるって事だと思います。


人間にしかできない芸当ですw


最近面白い事を発見したんですよね。

マッサージなんかをしている時、以前は「良くしたい!治したい」って思ってやっていました。

でも今は「あぁ、ここがこういうふうに凝っているんだな」「ここが痛いってことはどこが原因なのかな」ってただただそれを見ているだけ、治したいなんて思わなくなりました。


その結果どうなったか。


結構良くなる、痛みがなくなってくれることが多いんです。


気がついたんですよね。


症状って動物が身体を良くしようと思って勝手に出ている症状だから、それをただ見守ってあげればいい。

人間にできることはだたそれを見つめ、手を貸してあげることだけなんだろうな、って。


動物の身体は自然の一部。

もちろん交配を仕掛けたのは人間かもしれませんが、交配を実際に行い、お腹の中で大きくなり、生まれてきたのは全部動物が自分で行ってきたもので、それは自然に勝手になったもの。


そんな存在を「治してやる」って、ただの傲慢ですw

全ては勝手に良くなるようにできているんだから、それに手を貸し、またこれ以上人間のせいで悪くならないようにしてあげるだけ。

それだけなんだと思います。


では🤗

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執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、東京・神奈川・埼玉・静岡で往診しています。

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