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皮膚のお話の続き

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

鎖骨骨折生活21日目。

子供の影響で「ヨシタケシンスケ」さんの本を読み漁っている林です。

ヨシタケさんは絵本作家で、日常生活で疑問に思ったことや感じたことを絵本にしているんですが、深いんですよね。

未来は決まっていないし、大人と子供の見る世界は違うかもしれない
とか、
「死」についてどう考えていったらいいのか
なんてことを絵本にしたりしています。

かと思えば「子供が服を脱ごうとしたけど脱げなくなった」って言うだけの話を書いていたりw

子供から大人まで楽しめる本となっております🙋‍♂️

お金はもらっていません


さて、毎回話が脱線してしまうので全然進みませんが、今日も皮膚のお話。

食べ物と皮膚のお話ですね。


あっ、もうわかっている方も多いかもしれませんが、このブログ、ただただ私の書きたいことを書いているだけです。

なので
「この病気はどうしたら治るのかな?」
「この病気について詳しく知りたい!!」

みたいなご希望には添えないと思います。

と言うのも身体は分けられるものではなく、全てがつながっています。

そして出てくる症状もその臓器の問題ではなく、ほとんどが全身のバランスが崩れているから。

むしろ症状が出ている臓器は正常で、「体のバランスが崩れていますよ〜」って教えてくれているんだ、って考えています。

だから話は脱線しまくっていますが、最終的には

「心と身体を整えて楽しく暮らす」

につながるようなことを書いていきますので、よろしくお願いしま〜す🙋‍♂️


さて、皮膚でしたよねw

食べたものから身体が作られ、身体にとって不要なものだったり過剰なものっていうのは、肝臓や腎臓、皮膚などのあらゆる臓器から排泄されていく、ってことはお話ししました。


じゃあどんな食べ物が身体にとって合っていて、どんな食べ物が合っていないのか、ですが・・・

「人によるし動物による」

ズバリこれ!!


では〜




って終われないですよね😅

結論から言えばそうなんですが、細かくみていきましょうか。


私はよく「自然かどうか」って話をしています。


生き物は自然の一部であり、動物も、そして人間もまた自然の一部です。

飲んでいる水も、吸っている空気も自然の一部です。

ということは、口の入る食べ物だって自然の一部のものなんです。

野生動物は基本的にその辺にあるものを食べています。

犬と近い存在のたぬきは食べているものの70%ぐらいは果物か植物で、残りは昆虫やネズミなんかを食べているみたいです。


では現代の犬や猫は何を食べていますか?

そう、ドライフードやウェットフードであり、パックに入っているおやつであり、時には常温でも何ヶ月も日持ちをする牛乳だったり。

もちろん元々は自然のものですが、自然界の動物が絶対に経験しないような加工食品であり、その工程では自然界には存在しない、人間が作り出した保存料や着色料なんかが使われていたりもします。

最初に言っておきますが、私はドライフード否定派ではありません。

うちの犬もドライフード食べていますし便利ですので、現代では必需品になっていることは確か。

ただ一つ考えてほしいのは、世の中に都合のいいだけのものは存在しておらず、メリットがあれば必ずデメリットもあります。

ドライフードやその他の市販されている動物用の食べ物の多くに共通するメリットは
・便利、手軽
・常温で日持ちがするものが多い
・安いものはめっちゃ安い

と言ったところだと思います。

栄養バランスに関しては一定の基準はクリアしているものが多いですが、そもそも加工する段階でだいぶ壊れてしまったものを後から添加していることが多いので、なんとも言えないんですよね。

ドライフードの原材料のところにビタミンとかミネラルとか、色々書いてあります。

要はマルチビタミンを飲んでいるようなものだと捉えています。

逆にデメリットは
・自然の形から離れた加工食品
・動物にとって普通は口にしない食材(小麦や大豆、とうもろこし)が多く使われているものもある
・薬剤が使われているものもある
・ドライフードは酸化しやすい

などが考えられます。

そう、今の世の中全部そうですが、便利なものの背後にはそれなりに身体にとって具合の割ことが隠れているんです。

スマホだって手元でいろんな人と繋がっていますし仕事もできる。お金を贈ることだって買い物だってできてしまう。
いろんな情報を集めたり動画や音楽だって観たり聴いたりできてしまう。

でもその分、目に負担がかかり姿勢も悪くなり、買い物も手元で終わるので外に出なくなり、そして何よりスマホに依存してしまい、スマホがないと不安になる。

便利なものの裏にはその分それなりの不具合が潜んでいるんですよね。

そして人間の食べ物も同様。

コンビニのお弁当だったりカップラーメンだったりスナック菓子だったり。

それで生活をしていてもしばらくは大丈夫でしょうが、それだけ食べていたらいずれはからだはおかしくなるってこと、誰もがわかると思います。

そして何か症状が出た時にビタミン剤を飲んだり病院で薬をもらっても、一時的には良くなるかもしれないですがまた繰り返す、ってことも容易に想像ができると思います。

まずは食生活を見つめ直すところから。

週1回からでもいいから自炊を始める。

まずはそこからですよね。


でも残念ながら今の動物医療ではその考えはほとんど浸透していません。

動物に対して「手作り」っていうのは栄養が偏るから、という理由で懸念されがちです。

でも本当に動物のことを考えたら、市販のドライフードの質を高めたり療法食にするのもいいですが、トッピングとして手作りを混ぜたり、週1回は手作りに変えてみたり、ってことをしてもいいと思うんです。

その時に「どちらがより自然か?」という基準で考えるといいのかな、って思うんですよね。

市販の加工してある食べ物と、素材を買ってきて調理するのはどちらが自然か。

そして栄養のバランスも「自然界だったら何を食べているのか」を少し考えてみてください。

先ほどのタヌキの食べ物もそうですが、基本的にイヌ科は雑食です。なんでも食べます。

その中でも肉が好きですが、肉ばかり食べていては具合が悪くなると思います。

肉と野菜や芋、果物なんかを1:1〜2ぐらいでトッピングするのがいいのかな、って私は思っています。

猫なんかは基本的に肉食ですが、それでも草を食べたりしますよね?

あとライオンやトラなんかのネコ科の動物たちは、野生動物の腸を食べます。

そこには草が入っているので、やっぱり野菜も必要だと思うんですよね。

だから猫に対してはタンパク質多め、でも野菜も、って感じで5〜7割ぐらいをタンパク質がいいのかな〜って思っています。

でも最近の動物、特に猫なんかはほとんど運動をしていませんので、生活習慣に合わせて食事は調整すればいいと思いますし、便の状態や体重含め、全身の体調を見ながら日々変えていけばいいんだと思います。

大丈夫、正解なんて永遠に見つからないので、日々変えていくのが正解ですから。

だって「今」と同じ瞬間はもう来ませんし、二度と存在しません。

目の前の風景が移り変わるのと同様に、動物の体調も日々変化しています。

それに合わせて「こうしなきゃ!!」よりも「ん〜今日はこうかな?」って完璧を求めずにやっていけばいいんだと思います。

そうやっているうちに便の状態が良くなったり身体が締まってきたりしてきます。

もし本人が元気になってくるようであれば、それが合っているってこと。

そうすると毛が抜けたり逆に毛並みが良くなってきたり、湿疹が増えたり減ったりしながら少しずつ今までの体から新しい体へと変化していきます。

日々元気かどうか、ご飯が美味しそうかどうか。

ここを観察しながらゆっくりと、でも着実に身体が変化していくのを待つのは皮膚炎だけでなく全ての体調不良を改善していくことにつながっていくでしょうし、遠回りかもしれませんがそれがどんな方法よりも早く病気を治してくれるかもしれません。


ってことで食事に関しては以上。


また今後も食事に関することは色々と書いていこうと思います。

それ以外の皮膚炎の原因についてはまた次回以降に〜


では🤗

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執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、東京・神奈川・埼玉・静岡で往診しています。

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