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正しい選択

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

鎖骨骨折生活7日目。

寝転がる時と起きる時に、必ずと言っていいほど鎖骨に力が入るため、毎回痛みに悶絶している林です。

鎖骨のありがたみ、ちゃんと認識していますか?

私はこの1週間で、おそらくこの37年間の鎖骨への意識の量を超えましたね👍

動きも一つ一つ丁寧になっており、左手への意識も高まっています😊

よく頑張ってくれています、私の身体✌️

#自分はずっと寝ているだけ


さて、今日は私が獣医になってからずっと追い求めてきた「正しさ」について。

獣医になって初めて感じたことは、学校でやっていた勉強と実際とは全く違っていたってこと。

症状→検査→治療の流れは一緒でしたが、教科書で習った治療法じゃないこともありましたし、薬の種類も多かった。

同じ治療でも治ることそうじゃない子がいて、治らない子にはまた別の治療をしなければいけない。

そのために先輩の先生に色々聞いたりとか、獣医の教科書や雑誌を読みまくって、なんとかちゃんとした治療をしなきゃ、って思ってたのが3年目ぐらいまでですね。


その後は教科書治療の限界をだんだん感じていきました。

教科書に載っている治療をしても良くならない子がだんだん増えていき、薬の使い方にも興味を持ちました。

また教科書に載っている治療を行うことで、明らかに動物と飼い主さんのQOL(生活の質)を落とすこともある。

スタンダードな治療は必要ですが、その子に合わせたオーダーメイドの治療も必要。


「正しい動物医療ってなんなんだろう・・・」


常にそれを求めながらさやってきています。

でも最近ちょっと考え方を変えたほうがいいのかな、って思っています。


きっかけは往診をするようになってからですかね。


往診だとできることって限られてきます。

本当はこうした方がいいんだよな〜って思ってもできないことも多い。

でもその中で色々やって、「これでダメだったら病院行ったほうがいいかも」

っていうと「いや、でも先生の治療でいきたいです」って続けてくれたりするんです。


最近はガンの子やお年寄りの子が多かったんで、最終的には亡くなってしまう子が多いんですよね。

でも最後まで動じずに私を信じて、亡くなった後もお礼を言ってくれる飼い主さんに本当に恵まれているんです。

教科書的に正しいと思われる治療はしていないです。

今までやってきた、正しいと思っていたベストな治療も正直できていないこともあります。

でも感謝の度合いは救急時代と同じ、いやそれ以上に大きいと感じることもある。


その理由がなんとなくわかりました。


今回の鎖骨骨折。
※基本的に骨折が治るまでは「鎖骨骨折日記」ですので、書かれている内容は鎖骨骨折をしている時に感じたことになります。だから鎖骨骨折ネタがちょくちょく入ってきます。

手術をするのかしないのか。

最初の病院では手術、2件目では手術をしないで温存。

そして手術もしている総合病院でも、手術しないで温存でいいと思う、と言われました。

教科書的にはどっちも正しいんですよね。

そしてどっちを選択しても確実に治るという保証はないので、そういう意味では正しくないのかもすれない。

でもそんな中で感じました。


自分が信じて、そしてこの先生の言うことを信じてみよう、って思ったら、どんな選択も正解になるんじゃないかな。って


人間誰でも間違えることはあるし、未来のことなんてわかりません。

だから何が正しい、っていうことってないんですよね。

だったら何を信じたらいいの?ってなるけど

「信じたいものを信じたらいい」

んだよ思います。

そしてそれを信じた自分をまた信じてあげれば、正しさなんて求めなくてもいいと思うんですよね。


正しさを求めるのって疲れます。

治療法に関して正しさを求めていくと、喧嘩と他人の揚げ足取りばかり。

実際にそれをやってきたので、めっちゃ疲れました😅


でもそれって自分を信じていなかったんでしょうね。


今回の鎖骨骨折は手術しないでいけそうですし、身体もそう言っているような気がしています。

実際にもう骨折部位は固まってきて、骨と骨のズレる感覚は数日で消えました。

#2日ぐらいは伸びをするとゴリゴリ言ってましたw


自分を信じてあげる。


それが今後のテーマですね🙋‍♂️

そうすれば他人のことも尊重できて喧嘩にならないのかな〜


では🤗

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執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、静岡と東京を中心に往診をしております。

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