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その治療をした後を考える

ときわのもり動物病院

こんにちは〜

本日は味噌作りを行なっている林です🙋‍♂️

昨日大豆を水につけて今日は朝から煮ております。

玄米酵素の無農薬大豆&玄米麹での味噌作り👍


味噌なんて作れるの??企業が作るものじゃないの???

って思っていましたが、よくよく考えれば昔の人はみんな作っていたんですよね。

味噌や梅干し、漬物なんかは本来は自分たちで普通に作れるんですよね。

梅干しは2年作っていますが、そんなに手間じゃないです。

しかも美味しい✌️

自分で作るっていう行為は本当に大切なんだと思います。

そこに愛情が乗るんですよね。

料理には愛情というか氣持ちが乗るんだと思います。

お母さんの作った料理とコンビニ弁当は素材や添加物の問題以上の大きな違いがあると思っています。


話は変わりますがここ最近気がついたことがあるんです。

お昼たまに外に食べにいくんですが、食べた後なんだか氣分が上がらない、というかなんだかイライラする日があるんです。

そこでそう日はどこに食べにいったのかな〜って思い出してみると、料理を作っている人が慌ただしかったりイライラしたりしていることがあるんです。

氣のせいかもしれませんが何回かそんな感じでしたし、よくいくお蕎麦屋さんで美味しいんですが毎回その後なんだかイライラするところは、作っている人がイライラしているんですよね・・・

笑顔を見たことがない・・・

偶然じゃない氣がします。

ってことで料理はご機嫌で作りましょう😊


さて、本題です。

今日は治療について。

といってもこの病気にはこの治療!みたいな内容じゃありません。

治療の考え方、特に高齢になってからの考え方についてですね。

犬猫の場合15歳ぐらいになってくると年をとったな〜って感じることが多くなってきます。

犬の場合、特に大型犬は10歳を超えるとそう思うこともあります。

15歳ってどうですか?

十分生きたと思います?

普通だと思います?

まだまだ生きるだろうと思います?


どれも正解です。

でも長く生きたからいいとか、何歳まで生きないとダメとかはないですよ。

人間も長生きがいいと思いますが、あちこち痛くて病院に通って、ボケて施設に入りながら100歳まで生きるのであれば、やりたいことをやって70歳ぐらいで死んだ方がいいと私は思っています。

100歳まで生きることは尊いことですが、生きて何をするかも大切だと思うんですよね。


これは動物も同じです、いや動物の方が「生きる」ことに対する執着がないため、長生き自体には意味を持っていないかもしれないです。


って観点で治療を考えるといいのかな、と思っています。

もちろん飼っている立場からすると長く生きて欲しいと思うのは当然だと思います。

少しでも長く一緒にいる時間を過ごしたいと思うのは、飼い主さんにとっては当たり前のこと。

でも考えなければいけないのは長く生きるために「今」を犠牲にするようなことはしてほしくないってことです。

高齢になってくると色々な症状が出てきて、検査をするたびにいろんな病名がついていきます。

検査も月1回じゃ済まない子も出てきますし、薬だって何種類も出されることもある。

食べ物も制限され、特に心臓が弱い子なんかは運動させないようにと家にずっといたりすることもある。


これ、幸せですか?

逆の立場なら幸せですか??


これを今一度考えて欲しいんです。

例えば胃捻転や脾臓腫瘍の破裂、猫なんかだと尿道に石が詰まったりしたら死んでしまうかもしれません。

その時は治療の痛みは伴いますが、それを乗り越えると明らかなQOLの向上が見られて、その後の生活は楽しく過ごせると思います。

一方15歳を超えてから出てくる病気はどうでしょうか?

心臓、腎臓、肝臓・・・

どれも治る病気ではありません。

薬で症状を抑えるだけです。


例えば心臓に関しては咳が酷かったり呼吸が苦しくなったりするので、それを抑えるために薬を飲むのはいいと思っています。

でもなんの症状もない、あるいは軽い症状で進行がないのにも関わらず毎日の投薬、定期的な検査、食事や運動制限などは、明らかに治療をすることでQOLが落ちると思うんですよね。

あつ、QOLっていうのは「生活の質」って意味です。

当たり前ですが治療を行なってQOLが上がるんだったらやった方がいいと思いますが、変わらない、あるいは明らかにQOLが落ちてしまうんであれば、その治療は合わないのかもしれません。


特に抗がん剤についてはよく考えた方がいいと思います。

抗がん剤はやったら生存期間が伸びると言われています。

確かにリンパ腫なんかはそうかもしれませんが、実際に抗がん剤を行わなくてもやったのと同じぐらい生きている子もいることは事実です。

うちの知り合いのチワワに関しては舌のリンパ腫と2年前に診断され、その時1回だけステロイドを飲みましたが、そのあとは辞めてもらいサプリや食事なんかだけで2年間生きていますし、舌にはボコボコ腫瘍みたいなものがありますが、普通に暮らしています。

腫瘍に関しては治療すると生存期間が伸びる、って言われていますが「治る」とは言っていません。

小さくなってもまた大きくなります。

それもそのはずです。

腫瘍の原因を考えず手術で乗り除いたり、抗がん剤や放射線で小さくしたりしてもまたできてきます。

腫瘍になるには様々な原因が絡んでいるはずです。

・食事
・生活習慣
・ストレス
・添加物などの化学物質
・電磁波
・環境ホルモン
・体質、遺伝、本人の免疫の状態・・・

そのどれもが要因になるはずですが、手術も抗がん剤も放射線もそれは考えません。

だからまた再発や転移をするんだと思いますし、それらの治療で免疫が落ちますので、他の病気にもなりやすくなります。

また手術は麻酔や手術自体のリスクもあります。

抗がん剤は吐いたり下痢をしたり、白血球が少なくなって感染症にかかりやすくなったり、他にも様々な副作用があります。

放射線も毎回麻酔をかけなければいけないですし、放射線の影響も出てきます。


それらを加味した上で治療を判断したいですよね。


そして大切なこと。

「その治療をした後、何をしてあげたいか?」

これをしっかりと考えた方がいいですよ。

ただただ長く生きてほしい、っていうのもいいですが、私はそういうのはあんまり好きじゃない。

だって治療に耐えて長く生きても本人は辛いだけかもしれないから。

もし本人が食べるのが好きだったら今から好きなものをあげたらいいですし、お出かけが好きならいっぱい行ってあげたらいい。

家でのんびりするのが好きなんだったら、なるべく仕事も休んであげて家にいてあげたらいい。


ガンを含めて全ての病気を治すのは患者さん本人であり、それにとって一番大切なものは免疫力です。

治療をするのもいですが、免疫力が上がるため、ストレスがなくなるための方法を考え実践して、しっかりと楽しく生きてもらうっていうのが一番いいと思っています。


では🤗

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執筆者
林 潔高
林 潔高
獣医師
林 潔高(はやし きよたか)

2012年に日本大学を卒業後、静岡市内および東京の動物病院で勤務。

2019年から2年半、24時間体制の動物病院「動物救急センター」で勤務。

2021年より東京の動物病院で院長として勤務した後、2023年に独立。

現在、東京・神奈川・埼玉・静岡で往診しています。

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